株式会社ナレッジクリエーション
代表取締役 新城直（シンジョウ スナオ）

人は本来皆違う身体・個性を持っています。しかも、これらは同じ人であっても年齢とともに変わりますし、一時的な病気やけがによっても変わります。そう考えると、人は皆個性やニーズは違うのがあたりまえです。だからこそ、相手を尊重し、認めあう仕組みを作ることが重要なこととなります。

ナレッジクリエーションは、弱者の視点からの新たな事業・サービスを提供いたします。それがナレッジクリエーションの最大の「強み」でもあります。私がいくつか関わってきた製品開発の一つに｢らくらくホン」の改善があります。改善された「らくらくホン」は、予想をはるかに越えた販売台数となりました。今では、他社にもこのような動きが起こってきたことは本当に嬉しいかぎりです。障害者をはじめ、誰もが使える製品を作るためには、正しい思想と高い技術が必要です。さらに、より分りやすく、より使いやすくするためには、人間や障害の特性を理解することが必要不可欠になります。それによってもたらされる技術はまさに「人にやさしい技術」であり、より付加価値の高い製品を作り出すことを可能にします。

このように考えますと、ユニバーサルデザインによる、ＩＣＴ製品を開発していくことは、開発企業にとっては社会的な意義を持つと同時に、市場拡大・競争力強化にもつながる高い技術を得ることになるのです。私にとっての障害とは、社会にとっての不完全さを直感し、理解できる力と健常者にはない視点とノウハウをもたらしてくれます。

不完全なものを改善することが、ユニバーサル社会の形成につながるのであれば、私にとって障害は最大のメリットとなります。多くの方々のご支援・お力を頂きながらナレッジクリエーションならではの事業展開を進めて参ります。今後ともより一層のご支援、ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。